露枝の雑文館 ThePen

館長露枝(Roshi)による日々徒然の雑辺です。

風と桶屋と夏祭り

きょう、町会の理事さんが平成23年度の町会費と義捐金を集めに来ました。
町会費の集金はこの時期の恒例ですが義捐金は東日本大震災に対応したものです。
そして、毎年の恒例として地域神社の例大祭 (夏祭り) の寄付もあるのですが今年は震災のための自粛で中止とのことです。
お祭りというものは単に地域の恒例行事というだけではなく 『国や地域の安寧を願い、五穀の豊穣(豊漁)を祈り、森羅万象を尊び、死者の魂を鎮める等』 が目的の筈ですから震災を理由に中止というのは話が逆のような気がします。
 
当地神奈川県雑文館地方に限らず各地のメジャーなお祭りや花火大会なども “自粛で中止 ・ 規模縮小” が少なくありません。
お祭りの本分云々は脇に置くとしても “経済が回らない” 分かり易い例がお祭りの中止に窺えます。

例年だとお祭りの2日間の一定時間帯で神社周辺の道路は車両通行止めになります。
そして多くの屋台が出店し、それを目当てに大勢の人たちが集まり、お神楽なども披露され大賑わいの2日間です。
今回、お祭りは中止ですから屋台の出店はありません。
従って屋台を冷やかしたり品物を買い求めたりする人たちも集まりません。
人々が集まらず屋台も無いのですから屋台で使われる筈だったお金や神社へのお賽銭も落ちません。
屋台の収入で生計を立てている人たちの実入りも当然に減ってきます。
従って屋台の収入で賄われていた生活費、教育費、教養娯楽費等々の支出に回すお金も減っていきます。
こうして消費も神社への寄付も伸び悩み、日本経済全体の停滞も長引いていきます。
 
一地域のお祭りの自粛(中止)で 『風が吹くと桶屋が儲かる』 より分かり易い “回らぬ経済” の図式が浮き上がります。
この状況が日本各地で現出するのですから 『たかがお祭りの一つや二つ』 と言う訳にはいかないのではないでしょうか。
“今の祭り” を自粛して “後の祭り” を拡げてはね ・ ・ ・ 。
 
        「身の丈の消費で明日の夢を買う」
 
 
   頑張ろう!東北  頑張ろう!茨城  頑張ろう!千葉 
 
          頑張ろう!長野  頑張れ!日本

“普通の生活” を過ごすことが復興への着実な歩み

  きょうから4月、卯月です。 大震災から3週間になりました。 本来なら行政機関や学校などの新年度がスタートする日ですが被災地では個人の住宅は勿論のこと、役場の建物そのものが崩壊、壊滅したり学校が罹災したりして新年度のスタートを切ることが出来ない地域が沢山あります。 或る意味では被災地の復興が少しずつでも端緒につかなければ被災地だけでなく日本全体として新年度に成り切る雰囲気ではないのかも知れません。
  しかし、打ち拉がれるばかりでは前に進めません。 被災地を思い遣りながらも普通の生活、普段の生活に戻れる人から戻るべきです。 無駄に電気を使う必要は更々ありませんが何でもかんでも自粛では世の中が暗くなるばかりで経済も回って行きません。 電気をやたらと食うばかりのナイター実施などは以ての外ですがお花見などの自粛は本当に必要なのでしょうか。
  訪れる季節の証や移ろいを愛で、楽しむことに“自粛”の文字は似合いません。 古来より日本人は自然と闘い、愛で、和して来ました。 『とても花見の気分にはなれない』 のも確かでしょうが桜を眺めつつ束の間の安息も大切だと思います。 これはお花見に限らず全ての事象に共通することではないでしょうか。 被災地の方々の安寧と一日も早い復興を思い、考えつつ、被災地以外の人々は “普通の生活” を過ごすことが復興への着実な歩みと信じます。

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