ここ2~3日、民主党は前原代表を初めとした執行部の総退陣、永田議員の辞職と慌ただしくバタバタしている。
執行部退陣にせよ議員辞職にせよなぜ“今”なのだろう。
建前では党内で調べていた“堀江メール”の調査結果が出たからと言ったニュアンスのようだが今一つピンとこない。
まっ、総退陣にしても議員辞職にしても遅きに失し、民主党への信頼は落ちるところまで落ちてしまってはいるのだが・・・。
民主党執行部総退陣・永田氏の議員辞職によりメール仲介者への証人喚問は与党と民主党の合意で雲散霧消してしまった。
永田氏が議員を辞めたことと 『堀江メールは誰が何のために造ったのか』 と言うことは本来は別問題の筈である。
議員辞職を鑑みての武士の情け、惻隠の情と言うのでは情の履き違えである。
民主党は今回の執行部総退陣、永田氏の議員辞職で『メール問題』の幕引きとしたいのだろう。
そして形としては確かに “一定の解決” という方向で静まってしまうのかも知れない。
しかし、このままならば民主党は執行部退陣・永田氏の議員辞職と証人喚問の取り止めを取り引きしたと思われても仕方がない。
この一事は民主党にとって現時点での汚点と言うばかりではなく将来的にも禍根を残すことになる。
この先、どんなに立派な言葉を並べても 『民主党はあの時、臭い物には蓋的な対応をした』  という事実は付いて回る。党内の調査でも『堀江メールは誰が何のために造ったのか』は解明されていないのである。
落ちるところまで落ちた民主党である。 
落ちた序でと言ってはおかしいが禍根を残すような “その場凌ぎ” の対応は止め、溜まった膿は全部出し切り、そして出直しを図るのが信頼回復の第一歩である。
対症療法で一時凌ぎをするより体質改善で本当の健康体に成るのが今の民主党のあるべき姿なのではあるまいか。
国民、有権者を侮ってはいけない。