過日、衆議院の政治倫理審議会が開催された。 松浪健四郎議員の暴力団関係者による秘書給与疑惑についての審議のためである。 内容は松浪議員の弁明パフォーマンスに終始した。 曰く『暴力団関係者とは知らなかった』『暴力団関係者と知った後も断り切れなかった』『今後とも国民の負託に応え、次回の衆院選で信を問いたい』等々の言い訳の垂れ流しである。 最も傑作だったのはスポーツマンシップとはと問われ『潔く辞めるのも一方法ではあるが、ネバーギブアップで頑張るのも身の処し方』と言い放った厚顔さである。
  『ネバーギブアップ』とは簡単に言えば『頑張って、頑張って、降参しない』といったことだろう。 但し、ルールを守って正しく戦っての話である。 松浪議員はそこをはき違えているのではないだろうか。 初めからルールを無視し、使ってはいけない反則ワザを繰り出しておいてネバーギブアップもないものだ。 元はれっきとしたスポーツマンなのだからその意味を知らない筈はない。そうなると敢えて曲解した理屈を取り繕った単なる政治屋に堕したことを証明しただけだろう。 それが次の衆院選で云々の言葉にもよく表されている。 単に議員の椅子にしがみつき、政治家の何たるかを考えないバカな議員のパフォーマンスのあざとさに有権者は気が付くべきだろう。
  国民、有権者も試されていると言えるのが今回の事件かも知れない。 言論の最高府に身を置く者が単にチョン髷を切り『反省しています』では見ているこちらが気恥ずかしくなる。 大人であり、国会議員であるならもっと本当の身の処し方を思い知るべきである。 まぁ、バカ議員の周囲もまたバカ議員では本当の身の処し方を教える人材が居ないのだから仕方がないのかも知れない。 バカの輪は何処までも拡がる・・・・・。